蒸気機関車を動かす仕事。「SLぐんま」の運行に関わっている人たちを取材した。

蒸気機関車の運行前点検の様子

取材協力:JR東日本高崎支社(群馬県)

はじめに

僕の手元には、蒸気機関車の写真がたくさん載った本がある。ほとんどが白黒の写真で、表紙の取れかかった昭和46年発行と書いてある年代物だ。おそらく子どもの頃に買ってもらったんだろう。大人になった今では、決して詳しいなんて言えないが、それでも蒸気機関車を見るとワクワクする。なんだろうね、これ。

さて、今回は、JR東日本高崎支社さんで「SLぐんま」の運行に関わる人、つまり蒸気機関車の検修員さん、運転士さん、イベントなどを企画する人に話を聞いた。また、撮影においては、ぐんま車両センター、水上駅、横川駅で行った。普段、目にしない作業や聞いたことのない話が盛りだくさんだったので、ちょっと長めの記事だよ。

蒸気機関車のアップ
蒸気機関車の運行前点検の様子

蒸気機関車を検修する仕事

インタビューに答えてくれた検修員の皆さん。左から佐藤さん、須藤さん、樋口さん。

「検修」とは、蒸気機関車における検査や修繕のことを指す。「検修員」=「整備士」といったところだろうか。検修の仕事について教えてくれたのは、須藤欣也さん(48歳)と樋口匡俊さん(37歳)、佐藤隼さん(35歳)。JR東日本高崎支社で、蒸気機関車の整備の中心となっている3人だ。

蒸気機関車の運行前点検と整備のタイミング

蒸気機関車を動かすには、とにかく手間がかかる。運行のある日は、車庫から出る1時間半前から点検作業を始める。運行前点検として行うのは、以下の項目だ。

・給油 摺動部に給油する油の量は、20リットル(!)
・ブロー ボイラーの中にある不純物を取り除く作業。
・給水 給水の時に入れる水には、不純物の付着防止として清缶剤を入れる。
・その他 異常があれば、その部分を点検

撮影した日は、今のメンバーになってから初めて動輪全てを外す大掛かりな点検をした後だったので、いつもよりもちょっと時間を掛けていたようだ。動輪を外す大掛かりな点検(中間検査)は、1年に1回行っていて、その時、車軸や軸受けに損傷があれば、修理をする。そして、大掛かりな点検を3回やったら、4回目に大宮総合車両センターでオーバーホール(全般検査)をする。オーバーホールは、ボイラー部分と車輪等を分離させる他、ほとんどの部品を取り外して分解検査を行うので、半年くらいかかってしまうとのこと。

蒸気機関車のボイラー
蒸気機関車は、動かす必要のない夜間などでもボイラーの火を絶やさない。次回の運行まで二週間以上ある場合は火を消すが、一週間後に運行する場合は、ずっと石炭を焚いている。熱収縮による金属疲労を抑えたいからだ。なお、夜間などにボイラーの火を管理している人は、「保火番(ほかばん)」と呼ばれているよ。

蒸気機関車を整備する難しさとは?

さて、今回撮影したのは、D51という形式の蒸気機関車で、昭和15年(1940年)製だ。80年以上前の古い機械を整備するっていうのは、どんな感じなんだろう。

「図面は、あるんですけど、現物あわせの部分が多くて、図面通りになってないんです。整備するためのマニュアルを作っているんですが、その通りにやってもうまくゆきません。常に工夫が必要です。直して走らせ、直して走らせって感じでしょうか。蒸気機関車は製造されていない部品が多く、交換部品の確保も難しいので、確保できない場合は損傷している部品を何とか補修しています。それも難しいときは、新しく作ることもあります。その場合は、図面通りに製作してもらってもぴったり合わないこともあって、現物あわせで加工をすることもあります。」

蒸気機関車のディテール

整備で特に難しいのは、左右にあるシリンダーの弁を調整する作業だ。弁を開閉するタイミングが合っていないと、うまく走らないからだ。調整作業は、構内専用車両移動機「アント」に引っ張ってもらって、ちょっと移動しては、弁の状態を確認して、またちょっと移動してってことを何度も繰り返し、丸1日かかってしまうこともあるそうだ。また、このシリンダーは、複雑な構造をしているため、蒸気機関車を復活させてから誰も作ったことのない部品だ。だから蒸気機関車を動かせなくなる時が来るとしたら、この部品が壊れた時かもしれないとのこと。そんなことを聞いちゃうと、ますます大事に扱わなくっちゃって気になってくる。なお、蒸気機関車の部品は、形式の違う機関車でも共通の部品が多く、例えば、今回撮影したD51と高崎支社にあるもう1台の機関車C61とでは、ボイラーが共通だ。だから、全国の蒸気機関車を運行している会社と連絡を取り合って、部品を融通してもらうこともあるそうだ。

「SLを長く走らせるためには、お客さまに乗ってもらうのが一番です。そうすれば、維持できる期間も長くなりますし、私たちも、お客さまが喜んでくれるなら難しい修理でもがんばってやろうと思えますから。」

D51498
今回のもう一人の主人公D51 498。JR東日本高崎支社には、もう一両、C6120も在籍する。そちらは、またの機会にでも。
蒸気機関車の整備士
「給油」をしている様子。各所にキャップ付きの注ぎ口があって、そこに給油する。作業としては、「給油」なので、一般的に想像する「注油」っていうのと、ちょっと違う感じだ。
蒸気機関車の検修員
これが「ブロー」と呼ばれている作業の様子。

蒸気機関車の整備士になるには

蒸気機関車の整備士になりたいって人もいるだろうから、どうやったら蒸気機関車の整備士になれるのか聞いてみた。

JR東日本さんに限っての話だと、整備士として採用され、車両メンテナンス部門で現場に配属されてからスタートだ。しかし、ここに配属されたからといって、必ずしも蒸気機関車の整備ができるわけではない。まずは、電車や気動車などのメンテナンス業務で経験を積み、その後、蒸気機関車に携わるようになる。ちなみに、今回のお三方はというと、須藤さんは、もともと自動車整備士だったが、JR東日本さんに転職し、今の職場で働くようになった。樋口さんは、電車の整備担当だったのが、異動で今の部署になった。佐藤さんだけは、蒸気機関車の整備士になりたいと思って入社し、現在の職場に配属されている。ただ、3人とも他の部署を経てから現在の職場に配属されているので、蒸気機関車の整備をしたいと思っても、すぐにはなれないことだけは、確かなようだ。それから、いつも蒸気機関車だけを整備してるわけではなく、気動車などの整備も行なっているそうだ。

お話を伺っていると、3人ともそれぞれ得意分野が違っていて、長所を活かしつつ助け合っている、いいチームだって気がした。

蒸気機関車のクランクと動輪
蒸気機関車のイメージ写真

蒸気機関車を運転する仕事

検修員さんたちの仕事が終わる頃、入れ替わりに運転士さんたちがやってきて運行前の点検を始めた。こちらも飛行機などと違って、実際に手を動かす作業が多いみたいだ。

インタビューに答えてくれた、運転士の髙木さん。

運転士代表としてインタビューに答えてくれたのは、指導員の資格を持つ髙木敬雄さん(46歳)まずは、出区点検と呼ばれる運行前の点検について教えてもらった。行うのは、以下の項目だ。

出区点検

蒸気機関車の灰出し作業
灰出し作業の様子。火室の下に余分な灰を集める灰箱があり、そこに向けて灰を押し出している。

・釜の整理 (釜替え)
灰出しと呼ばれる灰を掻き出す作業。灰が残っていると空気が入らず着火が悪くなる。ただ、火種となる石炭は、残しておかないと着火しないので、火室の中に満遍なく残しておくことが重要だ。これをきちんと行わないと、1日の運行に影響する。とても大事な作業だ。

蒸気機関車の運転士
投炭作業の様子。機関車の外では、髙木さんが見守っていた。

・石炭の投入
畳2畳分の火室に満遍なく石炭を投入(投炭)するのが基本。ただ、どちらかに偏ったり、真ん中だけになってしまったりすることが多く、これも難しいようだ。

蒸気機関車の圧力計
各圧力計は、左から、使用している蒸気量を示す圧力計(車でいうアクセルみたいなイメージ)、ボイラーの圧力計、給水ポンプの圧力計、右端が蒸気暖房の圧力計となっている。蒸気暖房は、今でも旧型客車を使った運行時に使っている。ひとつのボイラーの圧力を、色々なところで使うので、管理が大変そうだ。

・釜の圧力を上げる。
釜の圧力は、D51の場合、1300〜1350キロパスカルが最適だ。ただ、1380キロパスカルになってしまうと安全弁が作動してしまうので、最適な圧力の範囲は、意外と狭い。ちなみにC61の場合は、最適な圧力が、1400〜1450キロパスカルだ。

蒸気機関車と運転士
横川駅で行われていた投炭作業。停車中も石炭の燃え具合を観察していて、必要があれば石炭を投入しなければならない。

石炭を燃やす

石炭は、種類によって燃え方なんかが違うはずだ、実際には、どんなことに注意して行なっているのだろう。

「その時々で、石炭の燃え方は違います。いつもの量をくべているのに圧力が上がらないってことでも燃え具合はわかりますけど、煙の色でもわかります。真っ黒とかグレーもありますし、茶色っぽい時もありますね。昨日、乗務した時は、見習い中の焚火担当が、『圧力が全然上がりません!』って。その時は、茶色の煙が出てました。それから、石炭の燃える音ですね。燃えづらい石炭は乾燥していて、バチバチ音がして燃えますので、その音でも判断しています。石炭が燃えにくい時は、対処法があって、まずは火室の隅の方に石炭を多めにします。隅の方がボイラーの水に近いので、そこが温まると圧力が上がりやすいんです。それから、石炭って、水分が少なすぎても燃えないので、水をまいて対応しました。炭水車(蒸気機関車の後ろにある石炭を積んだ車)に水を撒く装置がついてるんです。あとは、重油を使う時もあります。重油を燃やす装置は、復元した時には、もう付いていたので、かなり昔からある装置だと思います。」

蒸気機関車と運転士
バルブを回す時は、この写真のように棒を差し込んで回す。手で回るような状態では、圧力や振動で緩んでしまうので、簡単には回らないように固く設定されている。また、熱で熱くなっているので、素手では、触ることすらできない。

運転担当と焚火(ふんか)担当

蒸気機関車は、二人乗務が基本で、二人とも「運転士」だ。それぞれは、運転担当(左側席)と焚火担当と呼ばれている。昔は、焚火担当を助士と呼んでいたこともあるが、今は使わない。また、役割は、固定ではなく、入れ替わっても仕事ができるような体制になっている。

蒸気機関車では、加速させる時や勾配を登る時にたくさんの蒸気を使う。だから運転担当が事前に蒸気を使うタイミングを焚火担当に伝え、あらかじめ圧力を高めておく必要がある。また、右にカーブを曲がる時には、運転担当の人は、前方を確認できなくなってしまうので、焚火担当の人は、路線のカーブを把握しておいて、右カーブになったら、石炭の投入をやめて、運転担当に代わって前方を注視していなければいけない。髙木さんは、カーブの順番や勾配などを全部把握しているそうだ。

「SLは、運転担当も焚火担当も、先を読んで行動しないと…。それに、運転担当は、蒸気を使うタイミングや使うのをやめるタイミングを焚火担当に事前に伝えないと、蒸気が足りなくなったり無駄になったりしてしまうので、二人のコミュニケーションがとても大事です。ケンカしちゃったら大変です。」

蒸気機関車の運行前点検
バイパス弁、ドレン弁、砂撒き装置、前照灯は、二人で確認する。特にバイパス弁は、音で動作確認をしているので、一人では出来ない。なお、写真に写っている二人は見習い期間中なので、高木さんのような指導員が一緒に乗って研修をしている。

蒸気機関車の運転士になるには

蒸気機関車の運転士には、「なりたい!」って人が多そうだ。聞いてみた。

「JR東日本の場合ですと、まずは、電車や気動車の免許を取得してから3年くらいの乗務経験とボイラー技士の2級以上の免許が必要です。そこから総合研修センターで勉強して筆記試験があります。筆記試験が受かると、今度は、現場で見習いとして乗務実習を重ね、技能試験を受けます。そこで合格すれば晴れて一人乗務になります。なので、1人の乗務員を養成するのに長い時間がかかります。」

髙木さんの場合は、電車の運転士になりたくて入社した。SLの運転をするようになったのは、異動でSLを運転する職場に配属されたからだとのこと(!)また、現在のSLの乗務員は、8人体制となっていて、先輩方から技術継承を受け、SLに携わっているそうだ。

SLぐんまみなかみ
SLぐんま水上駅

蒸気機関車の運転士ならではのサービスとは?

SLの運転士さんは。お客さんと触れ合う機会が多いと思うけど、そのあたりはどうしてるのだろう?

「お客さまの要望は、なるべく受けるようにしています。一緒に写真を撮ることもありますし、質問にも答えます。また、沿線で撮影している人には、撮影ポイントで煙が出るように石炭を投入するタイミングを考えたりもしています。お客さまには、楽しんで帰ってもらいたいですし、ぜひ、SLの良さを知ってもらいたいと思っています。ただ技術だけじゃなくて、お客さまの利用があって、SLが走って、自分たちもそこで働けているんで、自分が指導するときも、そういうことを伝えるようにしています。」

SLぐんま
水上駅で給水などの作業をしている様子。
転車台で向きを変えた蒸気機関車を、客車と接続している様子。

どんな運転士を目指す?

「今でも技術は誰にも負けないって気持ちはあります。その技術を後輩に伝えてゆきたい。それから、お客さまはもちろん、油まみれで整備してくれている検修の人とか、陰で支えてくれるたくさんの人のおかげで運行できているので、みなさんに喜んでいただけるような乗務をしたいですね。あとは、SLを一年でも長く動かせるように、大事に乗ってゆきたいと思っています。」

蒸気機関車のディテール

「SLぐんま」のイベントを企画する仕事

インタビューに答えてくれた白井さん。

最後は、蒸気機関車を使ったイベントなどを考えている人たちにも話を聞いた。ここまでの話で、蒸気機関車を動かすということは、単なる金儲けではないように感じたからだ。答えてくれたのは、販売促進課の白井裕樹さん(49歳)と阿部了さん(38歳) 阿部さんは、オンラインでの参加だったから写真は無いよ。

JR東日本高崎支社にとって蒸気機関車とは?

蒸気機関車を維持して動かすためには、莫大な費用がかかっているように見える。そこまでして運用している蒸気機関車とは、JR東日本高崎支社の皆さんにとって、どんな存在なんだろう。

「JR東日本高崎支社を象徴するような存在だと思っています。モチベーションの源と言ってもいいかもしれません。実は、本年度(2022年度)の5月まで新型コロナの影響で1年間運行していない期間があったんですけど、SLが動いていないと、どこか張り合いがないんです。逆に動いていると、運転士や検修社員など多くの人が動き出しますし、目に見えないところでも、電力関係であれば、架線が痛まないように対策をします。実は、機関車が停車している時って、架線の同じところにずっと煙が当たるので、その部分だけ補強してあるんです。そういったことは、営業を担当する私たちも同様で、SLが動くなら最大限盛り上げていこうと。いいイベントを開催してお客さまに喜んでいただこうと。

JR東日本の中でもSLは、4台しかありませんので、車両を残していきたいということもありますけど、運転士や検修社員を含めた技術継承についても考えています。一度、技術が途絶えてしまうと、そのあと復活運転も出来なくなってしまいます。そして、何よりもSLを楽しみにしてくだっているお客さまのためにもなんとか残していきたいですね。ある意味、経費度外視の部分があるのも事実です。」

SLぐんまみなかみ
水上駅で停車中のSLぐんまみなかみ号。

「SLぐんま」を起点とした地域振興について

「各駅で、ご乗車いただいたお客さまに向けたおもてなしを行っています。横川駅であれば、安中総合学園高等学校さんの和太鼓部と一緒になってお客さまをお迎えしています。私たちとしては、お客さまに喜んでいただけることになりますし、和太鼓部さんにとっては、発表の機会が増えることになり、ウィンウィンの関係になっていて、もう10年間続いています。このような取り組みは、SLが停車する各駅で地域のみなさまと一緒になって行なっています。」

SLぐんまよこかわ
横川駅でのおもてなしの様子。到着ホームでは、和太鼓部がお出迎え。

イベントを考える部署(販売促進課)では、エリアごとに担当の方がいて、沿線の自治体や企業などと意見交換を頻繁に行なっているそうだ。僕が以前取材させてもらった安中市観光機構さんとは、横川駅のそばにある碓氷峠鉄道文化むらさんも交えて、信越線を盛り上げて地域を活性化するイベントを考えているみたいだ。

「イベントのアイディアは、地域の皆様と一緒に考えますが、ご提案いただくことも多いものですから、我々は、どう実現させていくかっていう部分を考えています。」

お話をうかがう中で、とても面白い「夢の企画」も教えていただいたが、ここには書けない。すまん。その企画については、実現できることを願うばかりだ。

蒸気機関車と転車台
SLぐんまみなかみの終点である水上駅には、転車台がある。また、転車台の近くで給水作業なども行うので、SLぐんまの指定席券を持っている人は、作業を間近で見ることが出来る。
碓氷峠鉄道文化むら
SLぐんまよこかわの終点である横川駅のすぐ近くには、碓氷峠鉄道文化むらがある。500円の入場料金(2022年現在)は別途必要になるが、鉄道好きならここは外せない。

「SLの運行をする上では、SLに付加価値をつけて、新たなお客さまを獲得しなければいけない時代に入っています。そのために我々は、SLの魅力を最大限に引き出し、より身近に感じていただける「SLぐんま」を目指したいと考えています。具体的には、ただ乗っていただくだけではなく、運転台に乗っていただくなどの体験型のイベントやSLを降りた後の着地型のイベントを強化していきます。

鉄道を通してお客さまと地域を繋ぐのが、私たちJR東日本の使命だと信じています。地域の魅力を発掘し、発信することで、県外の人に群馬の魅力を知っていただきたいです。」

蒸気機関車のアップ

おわりに

今回の取材は、以前、取材させてもらった安中市観光機構主催の「廃線ウォーク」が、縁となって実現した。このウェブサイトを運営するにあたっては、地域振興に貢献できないかとずっと考えていたが、今回の取材で、ちょっとだけ形になって来た気がする。繋げてくださった方々に感謝だ。

それにしても蒸気機関車は、かっこいい。鉄の塊って感じがいいのかな。蒸気かな。音。煙。におい。きっと、そういうものすべてを含んだ存在感が、非日常で特別なんだろう。

写真と文 西澤丞 インタビューは、2022年8月に行いました。

蒸気機関車の運転士と整備士
蒸気機関車のイメージ写真